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ロゴタイプ朝日杯勝利に思う

 朝日杯フューチュリティSはロゴタイプが優勝。この勝利は血統的に様々なポイントがあった。箇条書きしてみよう。


1.ローエングリン産駒初重賞制覇
2.Haloクロス、Specialクロス
3.2歳王者は牡牝ともSingspiel所有
4.ベリアーニ系初G1制覇


 一般的には1の「ローエングリン産駒初重賞制覇」が真っ先に思い浮かぶだろう。私は種牡馬としてのローエングリンに大きな期待をかけていたので、今回の1着3着は喜ばしい出来事であった。2世代目の初重賞制覇がG1の舞台というのは、高く評価できることだと思う。


 2に挙げたように、ロゴタイプはHalo4×3とSpecial6×5のクロスを併せ持つ配合。Haloクロスの活躍馬は近年続出しているし、Specialクロスも、Sadler's WellsやNureyevを持つ馬の配合を考える際、“血統屋”がまず頭に浮かぶクロスと言えるので、個人的にはセオリー通りの配合馬だ。エルコンドルパサーで大きな注目を集めたこのクロスも、アイムユアーズや本馬など、新たなパターンが生まれてきて興味深い。


 そして3「2歳王者は牡牝ともSingspiel所有」。ロゴタイプは父の父がSingspielで、阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったローブティサージュは母の父がSingspiel(父ウォーエンブレム)。お互いに、祖父がSingspielという血統だ。ローブティサージュは母系だが、Haloのクロスを持つのも共通している。来年以降もこのパターンには注目してよさそうだ。


 SingspielはジャパンCを勝ち、Sadler's Wells系でも日本向きのHaloの血を持つだけに、もっと日本で成功すると思っている。ムーンバラッドは成功せず、アサクサデンエンも今年残念ながら種牡馬引退となったが、まだ来年生まれる産駒もいるはずなので、ローエングリン産駒とともに、まだまだ注目していきたい。


 最後に4「ベリアーニ系初G1制覇」というのも血統的には大きなニュースである。ベリアーニの名が世に知れ渡ったのは、1993年の秋、Risen Star産駒の持込馬スターバレリーナがローズSを勝った時だろう。古牡馬相手に善戦を続けていたケイウーマン、後にエリザベス女王杯を勝ちダート女王となるホクトベガらに3馬身差をつけた勝ちっぷりはインパクトあるもので、続くエリザベス女王杯でもベガ、ノースフライト、ユキノビジンらを抑え1番人気に推された(結果は9着)ほどだ。


 それからグランパドドゥ、アグネスラズベリ、アンドゥオール、そして今年重賞連勝したパドトロワなど、コンスタントに重賞勝ち馬を送る堅実な牝系ではあったものの、なかなかG1には届かず、苦節19年。ついにG1を制した。


 社台グループの代表的な牝系はいくつもあるが、ちょっと前まで「G1では足りない牝系」と言われるような牝系でも、1頭活躍馬が出ると一気に名牝系になることが多い。ファンシミン系(ラインクラフト、アドマイヤマックス)、スカーレットインク系(ダイワスカーレット、ダイワメジャー、ヴァーミリアン)、グランマスティーヴンス(オルフェーヴル、ドリームジャーニー)などがその例で、ローズキングダムのローザネイ系やベリアーニ系もその候補に躍り出たといえるだろう。


 ベリアーニ系の活躍馬の父を見ると、Risen Star、フジキセキ、ブライアンズタイム、エアジハード、ドクターデヴィアス、スウェプトオーヴァーボード、ローエングリンと、実にバラエティに富んでおり、様々なパターンでの発展が考えられる。牝系の“伸びしろ”みたいなものは上記名牝系にヒケをとらないのではないだろうか。


 次にG1制覇を果たす社台牝系はバッフドオレンジ、レディチャッター、ノーベンバーローズ、タックスペイヤーズフォリー、ジェヌインダイアモンド、ハニードリーマー、デビルズブライドあたりだろうか。グランマスティーヴンスもローザネイもベリアーニも朝日杯でG1初制覇を果たしているので、来年の朝日杯にこれら牝系の馬が出てきたら注目してみたい。

author:南原文洋, category:中央, 08:30
comments(2), trackbacks(0), - -
Comment
再開なさっていたのですね。お忙しいでしょうが、勉強になるエントリーお待ちしています。

以前に南原さんが取り上げていらした、
ニキーヤの10


リグヴェーダの新馬戦が終わってから気付きました(^_^;)
しまった。

今年一年間、血統表を書きまくり、ようやく母系の重要性を認識しました。

南原さんのエントリーで、その辺りを勉強していきたいと思います。


お疲れ様でした。

どうぞよいお年をお迎え下さい。
ダンディ平九郎さっさん, 2012/12/29 12:34 PM
コメントありがとうございます。
望田さんのブログでよくお名前は拝見しております。

ニキーヤ、いい繁殖ですよね。
ゴールドアリュールから11年後に、
これだけの馬を出せるのですから。

今後ともよろしくお願いします。
南原文洋, 2012/12/29 1:09 PM









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