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ドイツ血統の拡大加速中

 金鯱賞をオーシャンブルーが制した。「またステイゴールド産駒か」と思い改めて血統表を確認すると、3代母の父にSurumuの血を発見。今流行のドイツ血統である。


 オーシャンブルーの母*プアプー Peu a Peuはドイツでデビューし、後に米国に移籍してイエルバブエナBCH(米G3・芝11F)を勝ち、1分58秒56という好タイム決着だったビヴァリーヒルズH(米G1・芝10F)でもG1・4勝のAstraにハナ差2着の好走を見せた。ドイツ血統でも日本向きのスピードを見せていたのだ。ちなみに、牝系は5代母Prairie Bunnyまで遡っても重賞勝ち馬こそいるがG1勝ちはいないという、一流半といったもの。


 さて、ドイツ血統といえば、2年前に既に栗山さんがご指摘(参照)されていたように、昔でいうとスタイヴァザントやホッカイダイヤ(ホッカイルソーの母の父でもあった)などが思い出されるが、近年ではさらに目立ちはじめ、マンハッタンカフェやビワハイジ一族が勢力を拡大している。


 2010年に母の父Platiniのエイシンフラッシュが日本ダービーを勝ったのは日本におけるドイツ血統にとって大きなターニングポイントとなり、ビワハイジの一族もブエナビスタ、ジョワドヴィーヴルが2008年〜2011年にかけてG1勝利を収めている。


 今年もその勢いは止まらず、きさらぎ賞を勝ったワールドエース、ブエナビスタらの弟でエプソムCを勝ったトーセンレーヴのほか、ダービー馬エイシンフラッシュも2年ぶりのG1制覇を天皇賞・秋で飾った。G1での好走は何度かあったが、2年以上も勝てなかったダービー馬が天皇賞のような大レースで再び栄冠を手にしたことは一度もない快挙で、この要因をドイツ血統の底力に求めても良いだろう。


 さらに、注目すべきは、現2歳馬にもドイツ血統の勢いが現れていることだ。現2歳の母の父Monsunは3頭が出走していて、2頭(サトノネネノーブルコロネット)が新馬勝ち、1頭(ヴァーティカルサン)が2戦目で勝ち上がるという素晴らしい成績を残している。


 サトノネネとノーブルコロネットはいずれもディープインパクト産駒の牝馬で、お互いが比較される存在となりそうだが、サトノネネは母が愛国産馬で、ファーディナンドやIrish Riverなど米国繋養種牡馬の血が入る馬で、かたやノーブルコロネットは5代母までドイツ生まれという純ドイツ産馬。“ドイツ血統の底力を見せる”という意味では後者に注目してしまう。


 この2頭のさらに上を行くのがヴァーティカルサンで、10代母までドイツ産馬という牝系の出身で、父がマンハッタンカフェだから、独ダービーなどを勝った名馬Luciano4×4のクロスを持つ、ドイツ色のかなり強い血統だ。


 このように、この3頭はサンデーサイレンス系×Monsun配合という共通点こそあるものの、いずれもタイプが異なり、実に興味深い。3頭がどんな走りを見せるか、非常に楽しみだ。

author:南原文洋, category:中央, 03:40
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