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ダービー出走馬・血統診断

 年に一度のダービーということで、出走全馬の血統診断をしてみたいと思います。あくまでも個人的主観であり、「距離適性」は気性や脚質は度外視、血統だけの判断材料で出しています。競走能力もできるだけ頭に入れずに、純粋な「血統評価」としています。

 いわば私が考える「ダービーに相応しい血統馬」評価です。私の血統の好みや考え方がよくわかると思います。血統評価順に並んでいますが、ゴールドシップは私的には、下から2番目の血統表かとなりました。

 これらの評価は私のダービー予想ではありません。ゴールドシップは血統評価は低いですが、能力は高く評価しているので、馬券は押さえですが買います。スピルバーグは血統評価は高いですが、馬券の軸にはしないと思います。

 私は、血統と馬券をこのように別に考えるのが基本です。時には、「この血統魅力だから穴で狙おう」と馬券を買うときはありますが、今回のダービーについては、予想と血統評価は別物として考えていますので、ご理解いただければと思います。


◆スピルバーグ
父:ディープインパクト
母:プリンセスオリビア
母の父:Lycius

配合:9
牝系:9
距離適性:9

総合得点:27

 半兄Flower Alley(父Distorted Humor)は今年の米2冠馬で3冠の可能性も高いI'll Have Anotherの父。現在、米国で最も注目度急上昇中の種牡馬だろう。母の父Lyciusはマイルもこなすスプリンターといった成績で、これだけだと心許ないが、祖母の父Sadler's Wells、3代母の父Vaguely Nobleでスタミナはかなり強化された。Lyphardが出た牝系で、Goofedの牝馬クロスができているのも特徴的。


◆ディープブリランテ
父:ディープインパクト
母:ラヴアンドバブルズ
母の父:Loup Sauvage

配合:8
牝系:9
距離適性:9

総合得点:26

 母の父はLoup Sauvage(父Riverman)はイスパーン賞(仏G1)勝ちのマイル〜中距離タイプだが、祖母の父Akarad、3代母の父Miswakiとスタミナが入っており、2000mより2400mのほうが良いだろう。牝系はバブルガムフェローやザッツザプレンティと同じだが、春のクラシックにはなぜか縁がない。


◆ワールドエース
父:ディープインパクト
母:マンデラ
母の父:Acatenango

配合:7
牝系:9
距離適性:9

総合得点:25

 母の父Acatenangoは独ダービー馬で、種牡馬としてもLandoなど多くの名馬を出した。祖母の父は万能Northern Dancer系Be My Guest。3代母の父Elektrantはほとんど実績のない種牡馬であり、ここが不安といえば不安だが影響力は少ない。母は独オークス(独G1)3着馬で、祖母の産駒にManduroと牝系も一流。ManduroのGI勝ちはマイル〜中距離寄りだが2400mのフォワ賞(仏G2)も完勝。距離適性も不安ない。


◆アルフレード
父:シンボリクリスエス
母:プリンセスカメリア
母の父:サンデーサイレンス

配合:8
牝系:9
距離適性:7

総合得点:24

 サクラバクシンオーやアンバーシャダイの出た名牝系で、サンデーサイレンス×サクラユタカオー×ノーザンテーストと日本の名種牡馬が並ぶ。マイラーを多く出すシンボリクリスエスだが、アプレザンレーヴやモンテクリスエスなどで長距離重賞も勝っており、2400mは対応可能。


◆クラレント
父:ダンスインザダーク
母:エリモピクシー
母の父:ダンシングブレーヴ

配合:8
牝系:8
距離適性:8

総合得点:24

 半兄リディルもマイラーだが、父はステイヤー色の濃いダンスインザダークで、伯母エリモシックはエリザベス女王杯勝ち馬。3代母の父にVaguely Nobleが入るので、字面上は2000m〜2400mのイメージ。テスコボーイやBuckpasserも入り、母はスピード、スタミナ、パワーのバランスが絶妙な繁殖牝馬だ。全姉エリモシックの仔ももう少し走って良いはずなのだが。


◆エタンダール
父:ディープインパクト
母:ミスペンバリー
母の父:Montjeu

配合:8
牝系:6
距離適性:9

総合得点:23

 ディープインパクト×Montjeuという、クラシックディスタンスをイメージさせる配合。祖母の父ハイエステイトも英ダービー馬High-Riseを出している種牡馬。4代母の父にAllegedなども見え、かなりのスタミナ配合。スピード血脈には乏しいが、この距離は歓迎で、スタミナ勝負の流れになって欲しいタイプ。近親に大物はいないが、4代母まで遡ると、子孫にSleepytime(英1000ギニー-英G1)、クロコルージュ(イスパーン賞-仏G1)などの活躍馬がいる。


◆ヒストリカル
父:ディープインパクト
母:ブリリアントベリー
母の父:ノーザンテースト

配合:7
牝系:8
距離適性:7

総合得点:22

 天皇賞馬カンパニー(父ミラクルアドマイヤ)の半弟。トニービン産駒の兄レニングラードはアルゼンチン共和国杯(GII)を勝ったが、祖母の父にCrafty Prospectorが入り、2400mよりは2000mのほうが合うタイプ。母系は米血寄りであり、距離延長はプラスではない。


◆トーセンホマレボシ
父:ディープインパクト
母:エヴリウィスパー
母の父:ノーザンテースト

配合:7
牝系:8
距離適性:7

総合得点:22

 ヒストリカルと同血(母が違うだけ)の従兄弟で、半兄にトーセンジョーダン(父ジャングルポケット)。タイプは違い、こちらのほうが長距離適性はあるが、基本的に血統分析は変わらない。


◆ベールドインパクト
父:ディープインパクト
母:ヴァイオレットラブ
母の父:ドクターデヴィアス

配合:7
牝系:7
距離適性:6

総合得点:20

 ヴィクトリアマイルを勝ったコイウタの半弟で、伯母にビハインドザマスク(スワンS-GII)、従兄にアグネスアーク(天皇賞・秋-GI・2着)がいる。近親たちはマイル〜中距離で瞬発力に秀でたタイプが多い。母の父ドクターデヴィアスはロンドンブリッジのイメージが強いかもしれないが、種牡馬としては香港ヴァーズを勝ったCollier Hillを出し、Allegedも持つので、スタミナを伝えることも可能。ただ、この馬は祖母の父にMr.Prospectorが入るので、2400mよりは2000mあたりのほうが合うイメージだ。


◆ブライトライン
父:フジキセキ
母:シェリーズスマイル
母の父:キングオブキングス

配合:8
牝系:8
距離適性:4

総合得点:20

 フジキセキはマイル〜スプリント寄りの種牡馬で、ダービーで好走するような馬には母系の大きなサポートが必要。その意味で、母の父キングオブキングスはSadler's Wells産駒でも母の父Habitatやスティールハート牝系の影響かマイラータイプで、伯母サーガノヴェルもスプリンターだった。牝系や累代種牡馬も悪くなく、マイラーとしての配合は高評価できるが、この舞台では厳しい。


◆トリップ
父:クロフネ
母:ビーポジティブ
母の父:サンデーサイレンス

配合:7
牝系:9
距離適性:4

総合得点:20

 母はクイーン賞(交流GIII)勝ち馬で、伯母にトゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯-GI)、従兄にトゥザグローリー(京都記念-GII)など、コンスタントに走る馬が出る牝系。ただ、クロフネが父となると、同じクロフネ産駒で同血の従兄バトードール(ジャパンダートダービー-交流GI・3着)のように、本質はダートのマイル〜中距離タイプだ。


◆ゼロス
父:キングカメハメハ
母:サムソンフェアリー
母の父:サンデーサイレンス

配合:7
牝系:6
距離適性:6

総合得点:19

 キングカメハメハは牡馬クラシックホースを出しておらず、ダービーはローズキングダムの2着が最高。本馬は母の父サンデーサイレンスと、Lyphardを持つ点で同馬と似ている。ちょっと薄いが4代母の父にシーホークが入るので、2400mをこなせてもおかしくない配合馬だ。Hyperion、Pharamond(Tom Foolの2代父)、Sickle(Native Dancerの3代父)などの歴史的種牡馬や、ディープインパクト産駒の仏1000ギニー馬Beauty Parlourなどと同じファミリーだが、近親に大物は出ていない。


◆グランデッツァ
父:アグネスタキオン
母:マルバイユ
母の父:Marju

配合:6
牝系:8
距離適性:5

総合得点:19

 半姉に桜花賞馬マルセリーナ(父ディープインパクト)。母の父Marjuもマイラーで、種牡馬としても牡馬クラシックホースを出すような馬ではない。祖母の父Distant Relativeも二流マイラー種牡馬といった感じで、アグネスタキオンとの配合だとマイル〜2000mのイメージ。2400mは歓迎ではない。母マルバイユ(アスタルテ賞-仏G1)、姉の他には近親のGI級はいない。


◆フェノーメノ
父:ステイゴールド
母:ディラローシェ
母の父:デインヒル

配合:6
牝系:6
距離適性:6

総合得点:18

 伯父にジャパンC(GI)2着のIndigenous。3代母の子孫に南半球のGIホースがいる。母の父デインヒルはどちらかというとマイラー寄りで、祖母の父Averofも二流マイラー種牡馬。デインヒルとRibotクロスを持つステイゴールド産駒といえばナカヤマフェスタがいるが、あまり高い評価は出来ない。


◆コスモオオゾラ
父:ロージズインメイ
母:マイネシャローナ
母の父:コマンダーインチーフ

配合:7
牝系:5
距離適性:6

総合得点:18

 祖母の父MachiavellianによるHaloクロスはロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)を思い起こさせる配合。母の父コマンダーインチーフもBMSとして評価している種牡馬で、マイネシャローナはかなりのポテンシャルを感じさせる繁殖牝馬だ。ただ、ロージズインメイの長距離実績はイマイチ。牝系は、遡るとVal de l'Orneなどの名馬もいるが、近親はあまり繁栄していない。


◆ジャスタウェイ
父:ハーツクライ
母:シビル
母の父:Wild Again

配合:6
牝系:7
距離適性:5

総合得点:18

 半姉に北九州記念(GIII)2着のスカイノダン。祖母シャロンはCCAオークス(米G1)の勝ち馬で、母の父Wild Againもダート向きのスピードタイプ。トーヨーレインボーやマルカジークなど近親もスピードタイプが多く、ハーツクライ産駒でもマイル〜中距離のイメージだ。


◆ゴールドシップ
父:ステイゴールド
母:ポイントフラッグ
母の父:メジロマックイーン

配合:5
牝系:5
距離適性:8

総合得点:18

 ステイゴールド×メジロマックイーンはニックス配合だが、その奥のプルラリズム×トライバルチーフでは底力を感じない。牝系も、母がチューリップ賞2着程度。ハクチカラやニホンピロムーテーが出る日本古来の牝系だが近親にGI級はいない。


◆モンストール
父:アドマイヤマックス
母:イソノスワロー
母の父:デヒア

配合:6
牝系:7
距離適性:4

総合得点:17

 父アドマイヤマックスは高松宮記念の勝ち馬とはいえ、サンデーサイレンス×ノーザンテーストだけに距離への対応力もあるとは思うが、芝の勝ち鞍は2000mまで。母の父デヒアもマイラー。祖母はオークス馬イソノルーブルだが、本質はスプリンターだった。配合の形は悪くないが、ダービーというタイプではない。

author:南原文洋, category:中央, 23:11
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Comment
全頭の血統解説、ありがとうございます。

おかげでまた迷いが…(^。^;)

この逡巡の時間が至福ですね。

当たっても外れても、いいレースを期待します。
ダンディ“平九郎”さっさん, 2012/05/26 11:31 AM
ありがとうございます〜
私は、馬券が外れても、22点以上の馬に勝ってもらえれば良しとします(笑)
南原文洋, 2012/05/26 1:37 PM









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